平成24年10月22日
9月20日から10月19日まで開かれた定例議会の内容を報告します。
◯議決された条例など主な議案
・暴力団排除条例(改正)、在宅サービスセンター条例(改正)、保育の実施等に関する条例(改正)、学校設置条例(改正)など条例11本
・新荏原平塚文化施設の指定管理者の指定(文化振興事業団)など
・24年度補正予算、23年度決算
なお、旧荏原平塚中学跡地の多目的広場整備のための工事契約は、事業者の本社(高知県)の官製談合が発覚したため、契約を辞退する事態となりました。
新たに入札を行い、第4回定例会で新たな事業者が決定される予定です。これにより、工期が二ヶ月ほど遅れる模様です。
◯荒れた本会議
10月19日の最終本会議が荒れ模様となったのが、「保育の実施等に関する条例(改正)」の採決に当たり、民主系会派が行った賛成討論の場面でした。
改正の内容は、いわゆる高額所得世帯に限定し、認可保育園保育料を来年4月から値上げするものです。
民主系会派は、文教委員会での審査で「保育料全体の問題として不断に見直しをしていくことは理解するが、今このタイミングで、しかも一部に偏った改正は理解できない」などとして反対しました。
ところが、本会議採決にいたり賛成へと態度をひるがえしたものです。
荒れた原因として、委員会での態度と本会議での態度が違っていること、その理由が「今このタイミング」を是とした明確な説明がなかったこと、そして、採決に当たって賛成討論を行ったのが、会派の責任ある役職者ではなく、新人議員が行ってしまったこと、でした。
委員会と本会議の態度が変わってしまった、というのは、議論の過程で意見や考え方を、肯定的に見れば勇気を持って変更したことですので、有り得ることと理解します。が、態度を変えた理由に、納得や理解ができることが前提です。
また、会派としての重大な判断を行ったわけですので、委員会等で全く発言のない、しかも新人議員が、会派を代表して賛成の討論をして(させて)しまったことは、議会として非常に残念でした。役職者が責任逃れをし、議会を甘く見ているのではないか、と怒りを覚えるのも当然、と言った状況を招いてしまいました。
平成23年2月23日
平成23年第1回定例会は2月23日から3月29日までの35日間の会期で開催され、品川区議会公明党より、こんの孝子が代表質問を行いました。
質問内容は以下です。
1. 区政と財政の運営について
2. 緊急経済対策について
3. 待機児童対策について
4. 高齢者への支援について
5. 文化芸術について
6. 教育について
7. 障がいのある方への支援について
8. 地域福祉について
9. 環境について
平成24年9月24日(月)、25日(火)
1、在宅サービスセンター条例の改正・議案審査
・「八ツ山保育園ふれあいデイホーム」は、園児との交流などを目的に行ってきた高齢者デイサービスですが、利用者の介護度が重くなり、認知症の方も増えてきたことから、平成24年12月1日をもって廃止されます。
・「月見橋在宅サービスセンター」は、立会川治水工事のため、平成25年3月から同29年2月まで、南大井三丁目児童遊園に移転します。
2、薬剤師を置かなければならない診療所の基準に関する条例・議案審査
3、食品衛生検査施設の設備および職員の配置の基準に関する条例・議案審査
・両条例とも、地方への権限委譲に併い設置される新たな条例です。
4、補正予算(厚生委員会分)・議案審査
・高齢者、障がい者に対し、家具転倒防止金具と取り付け費用の9割を補助する事業は、予定よりも多く申込みがあることから、440万円ほど増額します。
・生活保護受給者に対し、ジェネリック医薬品の利用を促進するためのリーフレット作成など約190万円が、国から支出されます。
・ポリオワクチンが、生ワクチンから不活化ワクチンに9月から切り換わりましたが、かかる費用として約2億2千万円が追加されます。全額区の負担です。
5、旧みやこ荘跡地に特養ホーム整備を求める請願(2件)
・「特養ホームの整備を求める」請願は、採択されました。
・「特養ホームと老健の整備を求める」請願は、複合的に建設することは物理的に無理であることから、不採択となりました。
6、その他報告
①「おたがいさま運動」標語の決定
②福祉施設指定管理者モニタリング結果
③障がい者虐待防止の取り組み
7、認知症高齢者への取り組み事業の委員会調査
・若林からは、特に、最も大きな課題とされる行政と医療の連携の問題を取り上げ、その連携不足を指摘し、互いの垣根を取り払う努力と、認知症高齢者を抱える家族が医者に相談した時に、しっかリと対応ができる区内医療体制の確立を求めました。
平成24年8月20日(月)
1、平塚橋会館跡「特別養護老人ホーム」建設の運営事業者が決定
平塚橋会館建物(西中延1-2-8)には、区営住宅、区民集会所、シルバーセンター、障がい者作業所が入っていますが、老朽化が進んだため平成25年度に取り壊し、新たに区営住宅、シルバーセンターの他に特別養護老人ホームなどの高齢者施設、発達障がいなどの相談・訓練機能が加わった施設として、平成27年度に完成の予定となっています。
この建設にあたる運営事業者が、社会福祉法人三徳会に決定したことの報告がありました。三徳会は、すでに3つの特養を運営していますが、特に介護が必要となった高齢者への支援として注目されている介護と医療の連携を図る「地域包括ケアシステム」に取り組んでおられ、一層の支援の充実が期待されます。
また、言語聴覚士による発達障がい児者への新たな取り組みも計画されています。
2、生活保護のデータが明らかに
委員会として生活保護の調査に取り組む中、区に対し様々なデータの提出を求めていましたが、今回の委員会で提出されました。業務にあたるケースワーカーの体制や就労支援の内容、不正受給防止、医療費の増大についての4項目です。
医療費については、受給者一人当たり月額8万4千円で、国全体では8万2千円、東京都では6万7千円でした。比較して高くなっている要因として、品川区は高齢者の割り合いが多いためのようですが、今後総合的に議論していくことになります。
私としては「入りやすく出やすい」制度を、と思っています。
3、孤立死を防ぐ見守りのネットワークを視察
高齢者や障がい者などの孤立死が社会問題となる中、品川区の中で先駆的に取り組まれている、小山七丁目町会に伺いお話を伺いました。
同町会は、594世帯あるうち400世帯ほどが町会に加入。地理的には、災害時の火災危険度は高くありませんが、周りは危険度ランクの高い地域に囲まれています。
このため、災害時に一人で逃げることの困難な方のために、日頃から見守り、いざという時には助け合える町会を目指して、熱心に活動されています。
どこに誰がいるのか、情報が重要ということで、同意を得た個人情報をパソコンの地図に落としています。ところが、この元になるデジタル地図で使えるものがないということで、ようやく探し当てた先が長野県のある業者さん、しかも何百万も
するという代物。必死に交渉し、区から出されるわずかな助成金の中でまかなってしまったというツワモノリーダー。
また、アンケートを2回行い、災害時や平常時別に助け合いのプログラムを作り、情報だけではダメ、具体的な支援にするための様々な工夫をされていました。
最後には、日頃のおつきあいや触れ合いがやはり大事ということで、井戸端会議やパソコン、写真など使った交流メニューを編み出すなど、とことん取り組む熱意を感じました。
平成23年3月3日
3月3日、環境対策特別委員会が開かれました。
今日の調査テーマは、「河川浄化」。
目黒川などの浄化対策の現状と今後の取り組みなどが説明され、質疑が行われました。
目黒川の”汚れ”の原因は、川底に沈んで動かない水塊の存在です。
この水塊は下水道から流れ込む家庭からの生活排水や海水が混じり、淡水に比べ比重が重いために沈んでしまっています。
水塊には酸素がほとんどないために、微生物が生きられず、汚れを分解することができません。
従って、メタンや硫化水素が発生し、目黒川が汚れてしまう、というメカニズムになっています。
この現状を解消するために、抜本的な対策として品川区は、実験によって立証された、きれいな海水を大量に流入させることによって水塊を押し流すことを考えています。
ただ、この事業には100億円単位のお金がかかる、とも説明されました。
若林は、抜本的な目黒川の水質浄化対策の実現可能性について、東京都や流域の目黒区、世田谷区との連携や費用などの分担の見通しを質問し、区は東京都などとは抜本策についての基本認識を共有しており、
今後の働きかけに努力することや、国には助成制度があることなどが説明されました。
私も、これまで目黒川の水辺を活用した、川からのルネッサンス運動を提唱してきたこともあり、今後のさらなる浄化対策に期待し、取り組んでいきたいと思います。
平成23年2月28日、3月1日
2月28日、3月1日の両日、建設委員会が開かれました。
主な内容をお知らせします。
1. 議案審査
第22号議案「品川区立公園条例の一部を改正する条例」
鮫洲運動公園のグランド改修工事が、3月末で終了します。
これまで、一般開放されていた公園を、防塵対策などのため人工芝に変え、少年野球やミニサッカー、フットサルにも使用できるグランドへ整備されたことにより、
これまで使っていた少年野球が優先的に今後も使用できるよう、使用料などが定められました。
第23号議案「品川区営住宅条例の一部を改正する条例」
第24号議案「品川区民住宅条例の一部を改正する条例」
いずれも、暴力団員を排除することを目的に改正されました。
平成19年4月に町田市内都営住宅で、暴力団員居住者が拳銃を発砲する事件が発生し、地域の安全を脅かしたことから、条例が改正されました。
若林は、新規申込者が審査などの対象になることから、既に住んでいたらと仮定した場合、区民からの情報提供があった時の対応について質問し、区は警察への照会など対応する旨の答弁がありました。
2. 請願・陳情審査
「コミュニティバスの運行実現を求める請願」他、同内容の請願4件
他区の実施状況などから、年間1億円ほどの税負担の発生が予想されることや、ルート設定の困難さなどの議論が交わされました。
若林は、あるに越したことはないが、区がハード面でのバス導入の判断を下さない中、交通困難地域対策ではなく移動支援の側面や、社会福祉法人やNPOといった協働の観点で地域福祉からの見方を新たに加えた検討や議論が必要、といった意見を述べました。
「旧東海道品川宿の景観を損なうマンション建設計画の見直しを求める陳情」
地域住民、事業者、区それぞれの今後の対応を見守る立場で、継続審査となりました。
3. 報告事項
・大井町駅東口・西口第2区営自転車等駐車場の一時移設
・中央環状品川線工事関係
・子ども達のアイディアを活かした公園完成
・荏原町公園復旧工事完了
・戸越幹線貯留管中流部整備工事の完了
・指定道路の閲覧
平成22年11月2日
平成21年度決算を審査する特別委員会が10月29日から11月11日の日程で開会されています。
初日、二日目の「歳入」「歳出・総務費」では、区が誤って区民に払ったお金(過払い)を返還してもらう際の職員の対応のいたらなさや、生涯学習として60歳以上を対象に各種講座を開催するシルバー大学について、内容のレベルアップや不十分と思われる職員体制などを取り上げました。